2008年発売の日産フェアレディZ Z34が2022年にマイナーチェンジが行われ、日産フェアレディZ RZ34として発売されました。
RZ34はフロントはS30、リアはZ32をモチーフとしロングノーズ・ショートデッキ仕上げのデザインとなっています。
心臓には3ℓV6ツインターボエンジンが搭載されており、最大出力405ps、最大トルク48.4kgf・mで歴代のフェアレディZの中で最強のスペックを誇ります。
そんな日産フェアレディZ RZ34にはジヤトコ製9速オートマチックトランスミッションと愛知機械工業製6速マニュアルマニュアルトランスミッションが用意されています。
このご時世にマニュアルトランスミッションを用意して頂けるのはありがたいことですが、AT・MT論争は常に起こることで、フェアレディZ RZ34も例外ではありません。
私自身、6MTのフェアレディZ RZ34を購入しましたが、一度9ATのRZ34も試乗しており、どちらの良さも理解しているつもりです。
なので今回は、日産フェアレディZ RZ34の9ATと6MTではどちらが良いのかを紹介します。
新車価格
RZ34には「ベースグレード」「バージョンS」「バージョンT」「バージョンST」「nismo」とあり、ベースグレードとバージョンSTは9ATと6MTの選択が可能ですが9ATと6MTで価格差がありません。
バージョンSは6MTのみ、バージョンTとnismoは9ATのみの設定となっています。
以下がフェアレディZ RZ34の価格表です。
グレード/イヤーモデル | 2022年モデル | 2024年モデル | 2025年モデル |
ベースグレード(9AT・6MT) | 524万1500円 | 539万8800円 | 549万7800円 |
バージョンS(6MT) | 606万3200円 | 624万5800円 | 634万7000円 |
バージョンT(9AT) | 568万7000円 | 585万8600円 | 595万9800円 |
バージョンST(9AT・6MT) | 646万2500円 | 665万7200円 | 675万9500円 |
nismo(9AT) | – | 920万400円 | 930万2700円 |
性能
RZ34には3ℓV6ツインターボエンジンのVR30DDTTが搭載されており、最大出力405ps@6400rpm、最大トルク48.4kgf・m@1600rpm〜5600rpmというスペックを持っています。
9AT・6MT共にスペックに差はありません。
ただ、400馬力のマニュアルトランスミッション車を人間の操作で性能を発揮させるのは非常に困難で、優秀なオートマチックトランスミッションに委ねた方が速く走ることができます。私的にはマニュアルトランスミッション車は性能を使い切れる200馬力程の方が楽しめると思っています。
運転の愉しみ
ATの良さは、運転が簡単なので気軽にRZ34を楽しむことができます。クラッチやギア操作が不要なので、ステアリング操作に集中することができます。
MTの良さは、クラッチ操作・ギア操作を行うことによるクルマとの一体感を感じることができます。エンジン音を聴き(ほとんど聞こえませんが)やシフトアップインジゲーターを見て引っ張り気味にシフトアップする愉しみはマニュアルトランスミッションの醍醐味です。クラッチ操作やギア操作が上手く決まった際の喜びは格別です。
ただ、先程も紹介しましたが、MTだとRZ34の性能を出し切ることが困難で、VR30DDTTの性能を愉しみたいなら9AT一択です。
アフターパーツ
社外マフラーを選ぶ際に6MTの方が選択肢が多くあります。
9AT・6MTどちらにも対応しているメーカーもありますが、6MTのみ対応しているメーカーも見受けられます。(逆に9ATのみ対応は見たことがありません。)
6MTのみ対応のマフラーを9ATに装着はできますが、車検が通らなくなります。
売却時のリセール
3年や5年の車検を機にクルマの乗り換えを前提としてクルマを購入される方や何かしらの事情でクルマを手放さないといけなくなることがあるかと思います。
クルマを手放す場合はクルマ買取店で売却する方が多くいるかと思います。
一般的に同じ車種でも新車価格はATの方が高くMTの方が安い傾向があります。一方で中古車ではATの方が安くMTの方が高くなります。なので、MT車の方が同じぐらいの年式・程度・走行距離でも高値で売れるケースが多いです。
RZ34の場合、新車価格は9AT・6MTで変わりませんが、中古車価格は例に漏れず6MTの方が高くなる傾向があります。よって6MTの方が高値が付きやすいです。
フェアレディZ RZ34の9ATと6MTでは運転する愉しみは、それぞれに違った良さがあります。ただ、売却する際は6MTの方が優位といえます。