私は自身の日産フェアレディZ RZ34をSNSやYouTubeへ投稿している訳ですが、大変ありがたいことにコメントを残してくださる方がいらっしゃいます。
頂いたコメントを読むと時々ですが次のような内容が書かれています。「高校生ですがフェアレディZ RZ34に将来乗りたいと思っています。いつまで販売されていますか?」「RZ34カッコいい。欲しいけど高くて買えない」
私の日産フェアレディZ RZ34を見てRZ34を欲しいと思って頂ける方が多くいるのは非常に嬉しいことですが、「欲しくても買えない」という方が多くいらっしゃいます。
なぜ日産フェアレディZ RZ34が欲しくても購入できないのか?それは購入するハードルが高いからです。
RZ34を新車で購入するには抽選販売による抽選に当選しなくてはなりません。(本当かどうか不明ですが、日産フェアレディZ RZ34は2025年モデルで販売終了との噂が囁かれています。)
なんとか抽選に当選してもRZ34の価格は、ベースグレードで549万7800円で、諸経費を加味すると最低でも600万円の予算を用意する必要があります。残価クレジット型のローンを組んで購入するにしても頭金130万円を用意し、年2回のボーナス払いを15万円に設定しても毎月約5万円の支払いが待っています。(さらに維持費も別途必要です。)
新車で買えないなら中古車という選択肢もあります。最近では価格が下降気味ですが、新車価格と大差ありません。(2025年2月カーセンサー掲載の最安値は595.9万円でした。)
このようにRZ34は購入に至るまでが大変で、無事に購入ができたとしても高額な支払いと維持費に耐えられないだろうと日産フェアレディZ RZ34のオーナーになる夢を諦める方も多くいらっしゃると思います。
そんな方にへ私から日産フェアレディZ RZ34に代わるクルマを紹介させて頂きたいと思います。
そのクルマとは日産フェアレディZ Z34です。

Z34は2021年に販売が終了したので中古での購入となります。
Z34の中古車価格は後期型nismoこそ600万円と高価ですが、前期型ATであれば100万円〜購入することができます。前期型はタマ数が多く価格が安いですが、中期・後期型は高くなる傾向があります。

「なんだ、RZ34が高くて買ないからって型落ちの安いZ34を買わすのかよ」と思わないでください。
実は私は2018年4月から2024年8月まで約98000kmフェアレディZ Z34に乗っていました。RZ34に乗り換える資金のためにやむなく売却しましたが、Z34に対しては未だに未練が残っている程に良いクルマでした。
では、Z34の何がそんなにも良かったのか?本当にRZ34の代替えになるのかを紹介します。
Z34は一目でフェアレディZだと分かるフェンダーの膨らみが美しいデザインで、非常に魅力があります。特にサイドから見た流線型状はRZ34へと継承しています。
Z34のボディサイズは全長4260mm×全幅1845mm×全高1315mmとRZ34より120mm全長が短いですが、全幅と全高は同じサイズです。

内装はZ34の方がやや古さを感じますが、メーター以外は大差はないかと思います。(RZ34のスマホ置き場が便利ですが)むしろZ34にはアナログの良さが残っています。RZ34の方がナビが大きくて使いやすそうだと思われがちですが、正直なところRZ34のナビは起動が遅く使い勝手が良くありません。(機能の違いとしてはApple Car PlayやAmazonアレクサの有無程度しかありません)

パワートレインはRZ34にはVR30DDTTの3ℓツインターボエンジンが搭載されており、最大出力は405馬力にもなります。一方でZ34にはVQ37VHRの3.7ℓ自然吸気エンジンが搭載されており最大出力は336馬力となります。
RZ34の方がパワーがありますが、400馬力はとても使いきれません。一方でZ34でも持て余す程のパワーではありますが、実馬力が280ps程なので性能を使い切れる楽しさがあります。何より自然吸気エンジンであるVQ37VHRのサウンドは素晴らしくターボエンジンのRZ34にはない魅力です。
どうしてもZ34にモアパワーを求めるなら100万円程でVQ37VHRにスーパーチャージャーを搭載することができます。これによって100馬力程の出力アップできるので馬力だけででいえばRZ34と遜色なくなります。

性能差としてRZ34の0-100km/hは約4.3秒、最高速度は約285km/h、一方Z34の0-100km/hは約5.3秒、最高速度は約260km/hとZ34の方が見劣りします。ですがMTだとロスが多いので公称値通りのタイムを出すのが難しく、RZ34の実際の0-100km/hタイムは5秒程度は要します。180km/hでスピードリミッターが作動するのはRZ34とZ34共通ですが、リミッターカットしても、その速度を公道では出すことがないので最高速度の優劣もたいして気にならないかと思います。
トランスミッションはRZ34には9ATと6MT、Z34には7ATと6MTが用意されています。
最新のRZ34の方がトランスミッションは優れていますが、Z34の7ATはZ34発売当時の2008年では世界トップクラスの性能を持つATといわれていました。2025年現在では他に優秀なATが登場していますが、未だ新しいクルマとも張り合える性能を持った高性能なATです。(Z34のジヤトコ製7速ATは0.2秒で変速できます。)
運転席からの視界はボンネットの見え方以外はZ34とRZ34はほとんど同じです。全般的な運転フィーリングもマイナーチェンジのフェアレディZということもあり、Z34とRZ34はかなり近いです。

フロントS30・リアZ32を彷彿とさせるRZ34のデザインがどうしても欲しいという方には刺さらないかと思いますが、「フェアレディZが欲しい」「パワーのあるスポーツカーが欲しい」という方へ日産フェアレディZ Z34という選択肢はいかがでしょうか?