私はモーターファンフェスタ2025にてメルセデス・ベンツSL63AMG S Eパフォーマンスに試乗しました。

メルセデス・ベンツSL63AMG S Eパフォーマンスがどのようなクルマなのか、私の感想と共に紹介します。
メルセデス・ベンツSL63AMG S Eパフォーマンスとは
メルセデス・ベンツSL63AMG S Eパフォーマンスはドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツがAMGブランドで製造しているオープンスポーツカーです。
SLは、メルセデス・ベンツの2シーターオープンスポーツのフラッグシップに位置づけられ、その下位にSLC(旧SLK)があります。
初代SLは、1952年にル・マン24時間耐久レースを制覇した「300SL」をベースとしたクーペで1954年に発売されました。1963年に発売された2代目SLは高級化路線へと進んでおり、「高級・高性能」といったコンセプトが現在まで引き継がれています。
2022年に7代目のSLとなる「SL43」が発売されました。7代目より、メルセデスAMGブランドとして展開されることになりました。このSL43は量産車では世界初となる48V電気システムを電源とする電動ターボチャージャーが搭載されています。2023年にV8エンジンが搭載された「SL63 4MATIC+」が日本国内で発売されました。
そして今回試乗した「SL63 S Eパフォーマンス」が2024年12月19日に発売されました。メルセデスAMGのF1テクノロジー由来のパワートレインを搭載したプラグインハイブリッド車で、4ℓV8ツインターボ+モーターからは816馬力を発生させ0-100km/hはわずか2.9秒、最高速度は317km/hとSL史上最強のパフォーマンスを誇ります。EV走行は15km程度とおまけ程度で、速くするためのハイブリッド化といえます。
「Eパフォーマンス」とは、AMGの独自開発したプラグインハイブリッドシステムを搭載するモデルに与えられる名称です。
SLはドイツ語の「Sport Leicht (シュポルトライヒト)」の頭文字で超軽量を意味します。
以下が今回試乗したメルセデス・ベンツSL63AMG S Eパフォーマンスのスペックです。
販売時期 | 2024年〜 |
形式 | 4LA-232482C |
エンジン | 139 |
エンジン形状 | V型8気筒DOHC+モーター |
過給機 | ツインターボ |
排気量 | 3982cc |
最大出力 | 816ps |
最大トルク | 144.8kgf・m |
0-100km/h | 2.9秒 |
最高速度 | 317km/h |
使用燃料 | 無鉛プレミアム |
燃料タンク | 70ℓ |
燃費(WLCT) | 8.8km/ℓ |
トランスミッション | 9AT |
駆動方式 | 4WD |
タイヤサイズ | フロント275/35R21 リア305/30R21 |
ハンドル位置 | 左 |
乗車定員 | 4名 |
全長×全幅×全高 | 4705mm×1915mm×1370mm |
車両重量 | 2170kg |
最小回転半径 | 5.7m |
価格 | 3350万円〜 |
外観
ワイドな輪郭に縦ルーバーが特徴的なAMG専用フロントグリルが、パワフルでダイナミックな印象を与えます。
全長4705mm×全幅1915mm×全高1370mmとローワイドであることを確かにします。

優雅で美しいサイドビューは日常の雑踏を忘れさせてくれます。
鮮やかな「ハイパーブルー」のボディカラーがエレガントさを一層引き立てます。

リアビューも例に漏れず優雅で美しいです。しかし4本出しのエキゾーストやリアディフューザーがスポーツカーであることを忘れさせてくれません。
SL63Sのエンブレムが前に出ようとする後続車に対して牽制をしてくれるような気がします。
給油口は右側にあります。

タイヤはピレリP-ZEROでサイズはフロント275/35R21、リア305/30R21。
ホイールはラグジュアリーかつスポーティな印象を受ける21インチの鍛造ホイールが装着されています。
ブレーキはセラミックカーボン製で、メルセデスAMG特有カラーのキャリパーが顔を覗かしています。

内装
内装もフラッグシップモデルに相応しい、高級感に包まれています。
メルセデス・ベンツらしい装飾が施され、利便性の高い大きなナビが搭載されています。
ところどころにカーボンパーツが使用され、スポーティさを演出しながらも落ち着いたカラーの内装がラグジュアリーな移動体験をもたらしてくれます。
リアシートは安全上の都合により身長150cm以下の方のみご利用できるので、実質2名乗りです。

運転してみて
シートは皮特有の硬さがありますが、ホールド性が高く、背中の形にも合ってます。
オープンカー所以なのか視界がよく、ボンネットの長さがさほど気になりません。
スポーツプラスモードに入れて走行します。走り出しは車重のずっしり感があますが、レスポンスが良く、アクセルペダルを少し踏むだけで、鋭く勢いよく加速します。
その加速は凄まじく、V8エンジン+モーターの素性の良さが感じられます。

変速速度も速く、シフトダウン時のバブリングサウンドがやる気にさせてくれます。
適度にステアリングに重さがあります。決して曲がらない訳ではありませんが、車重を感じます。
サスペンションは硬めですが、跳ねる程ではありません。
ブレーキペダルは重く、少しカクつきます。良く効きますが、ブレーキ量のコントロールは慣れが必要です。