405馬力の貴婦人。日産 フェアレディZ RZ34試乗記

フェアレディZ関連

私は先日、日産グローバル本社ギャラリーにて日産 フェアレディZ RZ34の試乗をしました。

日産 フェアレディZ RZ34がどのようなクルマなのか、Z34オーナーである私の視点からの感想と共に紹介します。

日産フェアレディZとは

日産 フェアレディZとは日産自動車が製造・販売するスポーツカーです。

車名のフェアレディとは貴婦人、Zはアルファベットの最後の文字である究極を意味しています。

初代フェアレディZ(S30)は1969年に発売。S130→Z31→Z32→Z33とモデルチェンジされ、2008年12月に6代目となる現行のZ34が発売されました。2022年にビッグマイナーチェンジという形でRZ34が発売されました。

RZ34はZ34から8割もの部品が新しくなっています。様々な憶測がありますが、新しい形式を取得すると新法規に対応させなければならず、車輌開発費が膨れ上がります。なので、マイナーチェンジという形で価格を抑えて新型フェアレディZを世に出したと推測されます。

以下が日産 フェアレディZ RZ34(バージョンST)のスペックです。

販売時期2022年〜
形式3BA-RZ34(6MT)
5BA-RZ34(9AT)
エンジンVR30DDTT
排気量2997cc
最大出力405ps@6400rpm
最大トルク48.4kgf・m@1600rpm〜5600rpm
過給器ツインターボ
使用燃料無鉛プレミアム
燃料タンク62ℓ
燃費9.5km/ℓ(6MT)
10.2km/ℓ(9AT)
トランスミッション6速マニュアルトランスミッション
9速オートマチックトランスミッション
駆動方式FR
タイヤサイズフロント 255/40R19
リア 275/35R19
ハンドル位置
乗車定員2名
全長×全幅×全高4380mm×1845mm×1315mm
車両重量1590kg(6MT)
1620kg(9AT)
最小回転半径5,2m
価格646万2500円

外観

前回の新型フェアレディZの外観を見た感想はコチラ。

新型フェアレディZを見てきた
今更ながらですが私は先日、新型フェアレディZの実物(日本仕様)を初めて見ました。今回は外観を至近距離から見ただけですが、写真と比べて実物はカッコいいのか?370Zオーナー視点で実際に見た感想を新型フェアレディZの外観と共に紹介します。

今回は改めて、RZ34バージョンSTイカズチイエローの外観を紹介します。

フロントです。

フロントはS30をオマージュした形状で、Z34よりロングノーズが強調されています。

ヘッドライトはS30を彷彿させるシグネチャーLEDポジションランプが装着されています。

Z34はフロントフェンダーにZエンブレムの付いたサイドウィンカーが装着されていましたが、RZ34はサイドミラーにウィンカーが点灯します。

タイムレスでの流行りに流されない唯一無二のデザインは遠く離れた場所からでも一目で「フェアレディZ」であることを認識させられます。

サイドです。

サイドから見たシルエットはZ34に似ています。Z34同様、流線形状が美しいクーペです。

ルーフフィニッシャーは刀をイメージしており、日本らしさを感じられるシルバーのアクセントが映えます。

ルーフをブラックにすることで車体が低く見えます。

給油口は右側にあります。

リアです。

Z32を彷彿させる二重リング発光のLEDのテールランプが装着されています。

リアはZ34よりショートデッキが強調されています。

Z34同様、フェンダーの膨らみが非常に魅力的なクルマです。

この後ろ姿に追いつけなくても、悔しいというより潔よく思えます。

ドアの厚みです。Z34とあまり変わりはありません。

コンパクト輸入車と比較しても薄く感じます。

タイヤとホイールです。

タイヤはブリジストン ポテンザS007。RZ34のために新設計されました。タイヤは柔らかく、スポーツというよりは、ややコンフォート寄りだそうです。サイズはフロント255/40R19、リア275/35R19。

ホイールはレイズ製19インチ鍛造ホイールです。今回は空気圧監視センサー(TPMS)が付いています。ルーフフィニッシャー同様、刀を彷彿とさせるデザインです。

ブレーキは曙製フロント4ポット、リア2ポットの対向ピストンブレーキが装着されています。

内装

内装です。全体的な雰囲気はZ34です。

メーターはフル液晶となっています。

フェアレディZ伝統の3連メーターはブースト計、タービン回転計、電圧計となっています。

カーナビも大きくなり、見やすい最適な角度で取り付けられています。物理ボタンが多くダイレクトな操作性があります。

ナビ下にはスマホが置けるちょうど良いスペースとUSBポートが追加されました。

エアコンはZ34の純正ナビ非装着車両に搭載されていた同様タイプのダイヤル式となっています。

Z34同様、右ハンドル仕様には弊害があり、サイドブレーキが助手席側にあり、ドリンクホルダーが運転席側にあるので、シフト操作時に飲み物が邪魔に感じます。

こちらの車両はマニュアルトランスミッションで、クラッチはZ34より軽く、ギアもガコッと気持ち良く入ります。

トランクはZ34とほぼ同じ形状ですが、少し狭くなった感じがします。

リアハッチがZ34より軽く、開閉が楽に行えます。

エンジン

RZ34に搭載されているエンジンはVR30DDTT。

排気量 2997cc V型6気筒DOHCツインターボ。最大出力 405ps@6400rpm。最大トルク 48.4kgf・m@1600rpm〜5600rpm。

運転してみて

車両感覚や視界は、ほぼZ34です。なので、Aピラーがやや邪魔に感じ、斜め後ろの視界は絶望的です。

Z34に搭載されている自然吸気エンジンのVQ37VHRとは異なりツインターボエンジンであるVR30DDTTは1600rpmで最大トルク48.4kgf・mを発揮するので、低回転時でもトルクがあります。ブーストが効き始めたタイミングが分からないほど自然です。シビックタイプR(FL5型)もでしたが、最近のターボ車は大排気量自然吸気エンジンのようなフィーリングがします。

ジヤトコ製9ATは1速、2速のギア比が低く、1速、2速時の変速ショックをかなり感じます。

アンダーに出やすかったZ34より改善され、より正確にコーナーを曲がることができます。

336馬力だったZ34から405馬力に出力アップしたRZ34は、Z34より約100kg近く車重が増加しましたが、増加した車重が気にならない軽快さがあります。

ブレーキの効きは不満がなく、街中でも扱いやすい自然なブレーキフィーリングです。

変速ショックを除き(静粛性、サスペンション等)全般、乗り心地は快適で長距離も苦にならないGTカー(グランド・ツーリング)の性格を持っています。

日産 フェアレディZ RZ34は歴代のフェアレディZをオマージュしたデザインで歴代最大出力である405馬力を発生させる3ℓツインターボエンジンを搭載した高性能なフェアレディZです。

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