私は先日、スバル インプレッサWRXに試乗しました。
スバル インプレッサWRXがどのようなクルマなのか、私の感想と共に紹介します。
インプレッサWRXとは
インプレッサはスバルが生産・販売する乗用車で、英語で「紋章」「金言」など意味を持つ「Impresa」をもとにした造語です。
インプレッサは、1992年にCセグメント市場を狙ったレガシーの兄弟車として発売されました。2023年現在では6代目までモデルチェンジされています。
今回試乗した2代目インプレッサは2000年にフルモデルチェンジされたモデルで、2002年に1度目のマイナーチェンジがあり、2005年に2度目のマイナーチェンジがあり、2007年のフルモデルチェンジで3代目へと移行しました。マイナーチェンジ毎にヘッドライトが変更されており、その見た目から丸目→涙目→鷹目と呼ばれています。
WRXとは、「World Rally eXperimental」を意味するインプレッサのAWDや強化サスペンションなどのラリーをイメージした技術が採用されている高性能なスポーツグレードに付けられていた名称です。3代目のモデルチェンジ時にインプレッサから独立した車種になりました。
以下が今回試乗した2代目スバル インプレッサWRXのスペックです。
販売期間 | 2000年〜2007年 |
形式 | TA-GDA |
エンジン | EJ20 |
排気量 | 1994cc |
最大出力 | 250ps@6000rpm |
最大トルク | 34.0kgf・m@3600rpm |
過給器 | ターボ |
使用燃料 | 無鉛プレミアム |
燃料タンク | 60ℓ |
燃費 | 11.8km/ℓ |
トランスミッション | 5MT |
駆動方式 | 4WD |
タイヤサイズ | 215/45R17 |
ハンドル位置 | 右 |
乗車定員 | 5名 |
全長×全幅×全高 | 4415mm×1740mm×1425mm |
車両重量 | 1360kg |
最小回転半径 | 5.4m |
価格 | 245万3000円〜 |
外観
フロントです。
スバルといえば、このブルーのボディカラーですね。
この車両はGDAの涙目と呼ばれるヘッドライトが特徴です。
そして、ボンネットの大きなダクトが目を惹きます。
サイドからです。
形状は、タクトやリアウィングを除けば至って普通の4ドアセダンです。
全長4415mm×全幅1740mm×全高1425mmと大き過ぎない、ちょうどいいボディサイズです。
給油口は右側です。
リアです。
大きなウィングが目立ち過ぎます。ウィングを机にしてお弁当を食べてみたかったのですが、4◯kgが乗ったらトランクがへこみそうなので、諦めました。
漢の1本出し砲弾マフラーもウィングに負けずと存在感を放っています。
タイヤサイズは215/45R17と現代の基準からすると物足りなさを感じます。(現代の20インチは過剰だと思いますが。)
ブロンズの5本スポークホイールがとてもスポーティでブルーのボディカラーによく合います。(テンパータイヤに見えなくもないと感じていますが。)
ブレーキは対向ピストンブレーキが装着されています。今どきのオシャレなキャリパーではなく、無骨なキャリパーです。
内装
平成レトロというのでしょうか?やや古い内装ですが、むしろ味があります。
エアコンはダイヤル式のシンプルな操作性で最低限の装備ですが、運転を楽しむには十分な内容です。
センタータコメーターがスポーツカーであることを印象づけます。
後部座席です。
ブルーの内装がカッコいいです。
広さは至って普通のミドルセダン並みの広さです。
5人乗りですが、フロア中央にはFRセダン同様にシャフトが通っているので真ん中の人には人権がありません。
トランクです。
トランクも一般的なミドルサイズのセダン並みの積載量です。
大きな家具などは乗りませんが、スーツケースやゴルフバッグは乗りそうです。
トランクの下にはスペアタイヤが搭載されていました。
エンジン
手を入れる隙間のないエンジンルームにはEJ20が搭載されています。
排気量は1994cc水平対向4気筒DOHCターボエンジンとなっています。
最大出力は250ps@6000rpm、最大トルク34.4kgf・m@3600rpmでWRX STIの280psよりは少し低い数値となっています。
運転してみて
シートはやや硬めですが、セミバケットシート並みにホールド性が高いです。
前のダクトとリアのウィングが視界に入りますが、それ以外は良好で、特にピラーが細いので右左折時に見やすいです。ただしサイドミラーが小さいので慣れるまでに難があります。
ステアリングは低速時の切り返しが重く感じます。
ペダルの配置は自然ですが、フットレストの位置が高めです。クラッチは普通ぐらいの重さで、バネのような反発がします。
シフトのストローク量は一般的なクルマよりは短いですが、スポーツカーとしては長めです。1速の入りが渋いです。クラッチは低回転でもスムーズに繋がり、アクセルなしでも簡単にミートします。
3000rpm付近で一気にブーストがかかり、怒涛の加速をします。7000rpmまでは一瞬で、相当に速いです。ブースト計は0.9kgf/㎠rと表示されていました。
ブーストが効く瞬間が最高に気持ち良く、つい速度が出てしまいます。アメリカのスピード違反で2番目に多く違反切符を切られた自動車ブランドがスバルだといわれており、少し納得しています。(ちなみに一番多いブランドはアルファロメオ)
逆にブーストが効く3000rpm以下では、速くなく普通のクルマといった走りだしです。
一般道での燃費はおおよそ9.5km/ℓ程でした。
サスペンションはよく動き地面の凹凸を拾ってくれます。道路の繋ぎ目を乗り越える際は突き上げ感を感じます。
コーナリングは水平対向エンジンの低重心さが相まってスムーズです。
ブレーキのタッチは違和感がなく効きも不満はありません。
スバル インプレッサWRXは3000rpm以降のドッカンターボを4WDで味わえる、4ドアで日常的に乗れるスポーツカーです。