私は先日、アバルト 500に試乗しました。
アバルト500がどのようなクルマなのか、私の感想と共に紹介します。
アバルト 500とは
アバルト 500とはイタリアの自動車メーカーのフィアットが製造・販売するクルマです。
アバルト500は2007年に発表された3代目フィアット 500をアバルトがチューニングを施した高性能モデルです。
アバルト 500は2008年に発表され、2009年に日本で発売されました。
後にハイスペックバージョンとしてアバルト 595やアバルト 695が発売されました。
2017年のモデルチェンジでアバルト 500はアバルト595に統合されました。
以下が今回、試乗したアバルト500のスペックです。
| 販売時期 | 2009年〜2017年 |
| 形式 | ABA-312141 |
| エンジン | 312A1 |
| 排気量 | 1368cc |
| 最大出力 | 135ps@5500rpm |
| 最大トルク | 18.4kgf・m@4500rpm |
| 過給器 | ターボ |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアム |
| 燃料タンク | 35ℓ |
| 燃費 | 13.9km/ℓ |
| 最高速度 | 205km/h |
| 0-100km/h | 7.9秒 |
| トランスミッション | 5MT |
| 駆動方式 | FF |
| タイヤサイズ | 195/45R16 |
| ハンドル位置 | 右 |
| 乗車定員 | ４名 |
| 全長×全幅×全高 | 3655mm×1625mm×1515mm |
| 車両重量 | 1110kg |
| 価格 | 269万円〜 |
外観
フィット 500のコロンと丸くてカワイイシルエットは健在ですが、サソリの毒が滲み出ています。
古いトリノの街並みを横目に石畳の上を走る姿が似合います。
全長3655mm×全幅1625mm×全高1515mmと5ナンバーサイズに収まるコンパクトなクルマです。
リアスポイラーに2本出しマフラーとスポーティさが増しており、ちょっぴりワイルドになっています。
給油口は右側です。
本来のアバルト 500の純正タイヤは195/45R16ですが、こちらの車両のタイヤは205/40R17です。
ホイールは高級感のあるデザインで、アバルト 500にはややミスマッチにも思えます。
内装
赤色のレザーシートはオシャレで洗練されたイタリア車であることを認識されられます。
インパネから伸びるシフトノブは金属製でスポーティですが、夏は熱く冬は冷たくなります。
前方視界を遮るように後付けされたように見える追加メーターはシフトインジゲーター付きアナログ式のブースト計です。
エアコン操作は物理ボタンで配置やイラストが分かりやすく操作性抜群です。
エアコン操作ボタン下にウィンドウの昇降スイッチがありますが、ラテン車特有？の安っぽいバネのような押し心地がします。
後部座席へのアクセスは良好です。車格に反して意外と足元が広めなので、お飾りではなく実用性も十分にあります。ただ、天井が低いので、座高の高い方は窮屈に感じるかと思います。
ラゲッジも見た目に反してギリギリ使えそうな広さがあります。
ただ、自転車や家具などの大きな荷物は積めません。
ラゲッジの下にはパンク修理キットが搭載されており、スペアタイヤはありませんでした。
エンジン
エンジンは1368cc横置きの直列4気筒DOHCターボで最大出力135ps@5500rpm、最大トルク18.4kgf・m@4500rpmとターボ車にしては最大トルクの発生回転数が高めのエンジンです。
サソリの毒が効いた乾いたエキゾーストサウンドからはヤル気を感じさせられます。
運転してみて
シートはオシャレなだけでなく座り心地も良好で疲れにくく、シートポジションの可動域が広いので、調整しやすいのですが、ペダルが少し遠く感じます。
アイポイントが高く、コンパクトなクルマなので視認性は良好です。
クラッチペダルはストローク量が浅く少し重めです。フットレストが手前過ぎるので、クラッチペダル〜フットレスト間を移動する際に突き出た内装を蹴ってしまいます。
シフトの入りとストローク量は、ごく普通のクルマといった感じです。
クラッチの繋がりのスムーズさも普通ですが、油断するとクラッチミートでエンストします。
5速マニュアルトランスミッションで、6000rpmでレッドゾーンというエンジンが所以なのか、ギアは全体的に高めです。
4000rpmを超えると加速が一層、強くなります。ブーストが効くタイミングが遅く感じます。1.1tの車重で135psありますので街中では速く感じますが、高速域だと馬力相応のパワーとコンパクトカー相当の安定感です。
ステアリングは操作感のある適度な重みがあります。コーナリングは、ややアンダー気味です。
サスペンションは街乗りではやや不快さを感じるくらいに硬いです。
ブレーキはペダルが少し重く、効きは若干甘いです。
アバルト 500は、カワイくオシャレなフィアット 500にサソリの毒を纏わせたスポーティなイタリアンコンパクトハッチです。